〜じいさんが小さい毛鉤を三本、僕の手のひらにのせてくれる。 湯川でも、戦場ヶ原の毛鉤釣りには、土地の人が「金胡麻」「銀胡麻」とよぶ毛鉤がいちばんいいようだ。 いずれも、軍鶏の頸の毛を、簑毛にまいた浮かし鉤である。 しかし、林の中、つまり渓流の部分でよく働く毛鉤は、なんといっても「ゴロッチョ」と呼ばれる沈み鉤で、 これをまくのには、霜降りの鴨っ毛や、うすい赤茶の雉ッ毛などが向く。〜 (『釣魚迷』「奥日光の鱒釣り」西園寺公一 岩波新書) 釣り文学というか釣りエッセイの傑作。 またついつい読み返してじんわりしてしまった。 文学にせよ映画にせよ 釣りに老人が出てくるのって何だかズルいよなと思う。 ということは置いといて。 色々調べてみると 「金胡麻・銀胡麻」は川ネズミのボディにチャボのハックル 「ゴロ蝶毛鉤、ゴロッチョ毛鉤」はゼンマイのボディに雌雉 という説明が多いみたいだ。 で、「金胡麻・銀胡麻」のハックルはコック・デ・レオンのような感じだとも。 これらの毛鉤へのオマージュとして巻かれた備前さんのフライは (使用マテリアルがオリジナルに忠実かどうか知らんけど というか、多分違うんだろうけど) 「金胡麻・銀胡麻」=浮かし毛針、ゴロッチョ毛鉤=ヒゲナガフライとしての 用法と素材のマッチングに対する先人の知恵や工夫への 驚きや感動が感じられて、、、、、、、、好き(うふ)。 ま、参考のためにオリジナル版も見たいけどネ。 なにはともあれワタクシの今回のテーマは あくまでも「軍鶏」でありますので 「金胡麻・銀胡麻」はコックネック 「ゴロッチョ毛鉤」はヘンの多分ネックで巻いてみました。 川ネズミ?普通には手に入らんでしょ。 ゼンマイ?ああ、先日の溪で見つけたけど採ってこなかったなぁ。 ということでボディは想像によるソレ風。 釣れるには釣れたけど キャプションに「写真はイメージです」と 入れたくなるほど「なんちゃって〜」な感じ。 ようするに偽物感があるのよね〜。 ヤンナッチャウ。 久々、タイイングにのめりこんでます。
by udonfly
| 2012-04-17 18:40
| タイイング
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